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第43話 見物渋滞

某年某月某日

バルブクリアランスも規定値どうりに戻し、日曜日の午後、気持ち良く湾岸道路を走っていたら、急に渋滞が始まった。誰かが事故でも起こしたのだろうと、流れに従ってゆっくり進んでいくと、路肩で下品に仕立られたメルセデスがパンクして止っているではないか。ヤクザ風の若い衆が、ジャッキアップしてタイヤを替えている。その横には親分風の中年のオヤジが、不機嫌そうに突っ立っている。僕が巻き込まれたのは、ヤクザのパンク修理の見物渋滞なのだ。周りを見回すと、みんな心の中で小躍りしているように満足そうにニコニコしていて、そこにはホンワカした空気が漂っていた。

エンジンは、とても好調で、今時の日本車のように文句の付けようがないほどである。これが永遠に続いてくれることを望んでいるのだが、そんなにうまく行くわけがない。




 

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