Videos Projects Archives Guestbook



 

第42話 2.54倍のクリアランス

某年某月某日
ナラシももうそろそろ卒業してもよさそうなので、リミットまで回す前にバルブクリアランスをもう一度チェックすることにした。クリアランスを計るのに必要なシックネスゲージをどこへしまいこんでしまったのか、見つからない。しょうがないので、会社のメンテナンス部門の友達から借りることにした。

カムカバーを開け、規定値の厚さのゲージを取りだし、カムとカムキャリアーの隙間に突っ込もうとしても、まったく入っていかない。8本のバルブともクリアランスが、かなり詰まってしまったようだ。こうなったら仕方がないので、前回バルブ調整をした時と同じように、クリアランスを計り表に記入して、シムを入れ替えたり削ったりして、規定値に合わせた。やっと全てが終了してカムカバーを締め付け、エンジンをかけると、心なしかタペットを打っているような音が聞こえてくる。今バッチリ合わせたはずなのに、なぜだろう。近所を一周りにテストドライブに行ってみても、その音は治まらない。またカムカバーを開け、もう一度ゲージを差し込むと、クリアランスは全て規定値に内に納まっている。なぜだ?なぜだ?の自問を繰り返して、シックネスゲージを確認したら、何とそれはスタンダード(インチサイズ)のセットだったのだ。そうだ、僕の会社で使っている機械はほとんどアメリカ製だから、インチサイズの工具を揃えているのは当たり前だ。もちろんエランはイギリス車だからサービスマニュアルは、インチサイズで表記されていて、その横のカッコ内にメトリックシステムの表示がしてある。僕の持っていたシックネスゲージは、ミリサイズのセットだったから、いつもカッコ内の数字を使っていたのだ。

ミリサイズ指定クリアランス値をインチサイズのゲージを作って合わせたということは、このバルブクリアランスが全て2.54倍になってしまっているのだ。頭がクラクラっとして、腰の力が抜けてしまった。
また振り出しからやり直しとあいなった。




 

Advertising Programs | Business Solutions | Privacy Policy | Help | About SamokaWeb

©2006 SamokaWeb.com