第35話 エランと女性
某年某月某日
トラぶったことばかり書いているので、いつも調子が悪かったかと言うとそうではなくて、たまにウソのように調子が良い時があったりするのだ。でも、機械は動物のように自己治癒能力はないから、これは、しっかり整備をした後にのみ体験できるわけだ。たまたまそんな時に人を乗せる機会があって、「いい車ですね!」なんて心にもないお世辞を言われたりすると、何ともくすぐったく恥ずかしい思いをさせらせてしまう。そんな絶好調の今夜、横に乗せることになったKN氏は、食事とお酒のことを語らせたら誰にも負けない蘊蓄の持ち主である。彼と初めて会った時も、日本酒の名酒が揃っている飲み屋さんに着くまでの間、「あの酒はどうだこうだ。今度ホンコンにヤムチャを食べに行こう。」だのと喋りまくり、その店で日本酒を飲めない僕がジンジャーエールを注文したら、ムッとされたが、それからお付き合いが続いているオシャベリなおじさんである。
赤坂から目黒に向かう途中、第二京浜の清政公の交差点を目黒通りに右折して、都ホテルの前のコーナーを攻めて白金の坂を駆け昇ったら、その彼が、「ウーヘー気持イイ!この車があったら女なんていらないね!」と助手席から同意を求めてきた。確かに今日のように絶好調の時には、それは真実である。それほど快調なエランは気持ちがいい!しかし、不調の時には、慰めてくれる女性が必要なのだ。
どちらのケースが多いか、既にお分かりいただけるだろう、、、、、
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